旧道は狭そうだが、ゆっくり走る。いいね、この辺りの街道は。旧い家並が続く。いい雰囲気だよ、このあたりは。
　静かでのんびりした感じだ。八瀬出張所のところを左へ行くと、やがて「八瀬かまぶろ温泉ふるさと」がある。「かまぶろ」とある。へ、昔のサウナだよ。
史跡になってるようだ。覗いてもいいらしい。へえ、ここは昔のサウナなんだよ。ここの宿にとまれば体験できるらしい。
　八瀬の地名は壬申の乱の折、大海人皇子（後の天武天皇）は洛北の地に難を逃れたが、矢背（八瀬）の里で背に矢傷を負った故事によるとされているらしい。その際に里人が「かま風呂」を持って皇子の矢傷を治したと伝えられるんだ。
　また八瀬には、八瀬童子と呼ばれる人達がいる。
　さらにいくと、八瀬天満宮。入口に美智子皇后の歌碑がある。あまりよくわからないが、京都御所で八瀬の人たちに会ったらしい。ここから天満宮へいってみた。おお、いい感じだね。鬱蒼とした森の中にある。いい雰囲気だよ、この神社は。おぴゃ、弁慶の子供時代の像があるよ。へえ、弁慶も関係あるんだ。
　機会があったら参拝するのをお勧めするよ。
　とりあえず今日はパスしよう。

　やがて花尻橋に来た。ここには有名な土井しば漬けの店がある。朝見はここで母親と黒川編集長への土産を買い、宅急便で送ることにした。この辺りの川筋の風情もいい。
　公園みたいになっている。きっと、桜の季節は素晴らしいんだろう。このまま真直ぐ行けば観光地で有名な三千院だ。でも今日は左を折れて狭い道に入る。
　お、左手前方に病院だ。ここも以前の事件で来たところだ。
　病院の先はすれ違いもできないような狭い道だ。この道が旧道だと思うんだけどな。この道はやめよう。ちょっとこわいよ。引き返して三千院の方向へ走る。野村別れの交差点を左にはいる。つきあたりに派出所がある。ここの前は少し広い道だ。
　どうやらこれが旧若桜街道だ。左へ行けば江文峠への道だ。右方向へ行く。