牛若丸といえば誰でも知っている英雄。あちこちに足跡を残しています。
ここではそのいくつかをご紹介します。
源義経＜幼名：牛若＞は、1159年（平治元年）、源義朝と常盤御前との間に生まれました。
現在の京都市北区紫竹牛若町辺りが誕生の地と伝えられており、周辺には、常盤御前・牛若ゆかりの史跡が数多くあります。

牛若丸が生まれたところ。
北大路から歩くこと約三十分、今宮神社への角を左折。畑の中に井戸がある。
京都市北区紫牛若町

「牛若丸誕生井」と刻まれた石碑の後ろにある井戸には水を湛えています。

光念寺。この寺には常盤御前の守り本尊であったと伝わる「腹帯（はらおび）地蔵」が本堂に安置されています。

「源義経産湯の井」。この辺り一帯は源義朝の別邸があり常盤が住んでいたところらしい。
「誕生井」と「産湯の井」とどう違うんだろう。？

常盤井社
常盤御前が使ったといわれる井戸。近くは源義朝の別邸跡

衣掛けの塚
 常盤井のそばの路地　常盤御前がここで衣服を脱いだ？

弁慶岩

日本中、あちこちにある。
京都で有名なのは三条通にある。

ここにもあるのだ。近くの米穀店の居間の中庭にある。　

弁慶石　ところ中京区三条通御幸町弁慶石町
三条大橋を西へ三百五十メートル行った所に其の石は立っていた。一度は通りすぎてしまうほど、三条通に面してはいるが約二坪程のあき地に、立て札とともに意外と新しく、きちんと石はあった。
もうひとつ。弁慶と牛若丸の出会いの五条大橋。本当は五常大橋といって大徳寺の近くを流れていた小さな川にかかっていたらしい。場所はわからなかった。

鞍馬

義経が奥州へ旅立つときにこの石と背比べをして同じくらいだったらしい。
鞍馬寺　義経公背比べ石
遮那王と名のって十年あまり、鞍馬山で修行をしていた牛若丸が山をあとに奥州平泉の藤原秀衡の許に下るときなごりを惜んで背を比べた石といわれる。
波乱に富んだ義経公の生涯はこの石に始まるといえよう。
遮那王が背くらべ石を山に見て　わがこころなほ明日を待つかな　与謝野寛（現地案内板）

本当にこんなに小さかったんだろうか。

首途八幡宮

かつてこの地に金売吉次の屋敷があったと伝えられ、源義経が奥州平泉に赴くに際し、道中の安全を祈願して出立したといわれる。「首途（かどで）」とは、「出発」の意味で、以来この由緒により「首途八幡宮」と呼ばれるようになった。この故事により、特に旅立ち、旅行の安全の信仰を集める。

【蹴上の石仏】　インクラインの上

「山城名勝志」第13巻によると、
平安時代末期1177年(皇紀1837)安元３年、牛若丸（後の源義経）が、金売り吉次をお伴にして、兄の源頼朝の元へ、奥州を目指して東海道を下る途中、道中の安全祈願を日向大神宮で済ませ、九条山の坂にさしかかた時、馬で坂を下りてきた平家の武士 関原与市重治ら９人の馬が水溜りの水を蹴り上げ牛若丸にかけてしまった。晴れの門出を汚された牛若丸は、馬上の威圧的な武将達に怒りがおさまらず、９人の武将を瞬く間に斬り殺してしまう。
後に、愚かな行為を悔やんだ牛若丸が、９人の菩提を弔うために９体の石仏を東海道沿いに安置したといわれる。
「義経如来」と彫ってある。
「蹴上」の地名の由来にもなっている。

血洗い池と腰掛石　

山科区京都薬大のグランドの端・薬草園の中にあります。

牛若丸が吉事と一緒に欧州へ逃れたとき、蹴上で平家の武士を倒した刀を洗った池。そして一休みした腰掛石。

牛若丸が吉次と一緒に奥州へといったとき、蹴上で平氏と戦い、山科で一休みし、ここまできたらもういいだろうと、元服をしたところ。これ以降は義経です。

源義経元服池

滋賀県竜王町鏡

「道の駅かがみの里」のそば
遮那王（牛若丸）が京の鞍馬山より奥州平泉へ向かう途中、鏡宿（白木屋）に泊まった際、前髪を落として元服したと伝えられる池。源九郎義経と名乗ったのが16歳であったと伝えられています。謡曲「烏帽子折」（えぼしおり）にもでてきます。

国道9号脇の単なる池です。こんなこと言っちゃ失礼か。

義経の烏帽子掛松
鏡神社の参道には、義経がただひとりで元服後、参拝したときに鳥帽子をかけたとされる松があります。明治6年台風で倒れたため株上2.7mを残し石垣上に仮屋根をして保存されています。

中仙道「鏡の宿」を歩いたときにあった。鏡の宿には当時の宿なんかはほとんど残っていません。

この二つだけです。歩いてもあまり面白くなかった。

義経の馬つなぎの松

一ノ谷の合戦の際、義経に与えられた最大の任務は、平家を殲滅し、一刻も早く無事に安徳天皇と三種の神器を奪回することでした。義経は丹波路から、加東郡社町の東にある三草山に出て、平資盛らの守る陣へ夜討ちをかけ大勝した後、小野から三木、藍那から鵯路を馬を走らせ、この鵯越に達したと思われます。義経は鵯越の山上から神戸の地形を読み取り、奇襲作戦を再度練りなおしたのでしょう。

鵯越駅から細い道を登ると鵯越墓園の中へ入る。ここから墓地の中を歩くこと約４５分、高尾山の頂上付近で高尾地蔵がある。その一角に義経馬つなぎの松がありました。ただ、朽ちた松の根っこに看板があるだけです。

すぐ近くには古い井戸もあった。山の上なのに。
ここで馬に水をやったのか？

義経隠れ岩

滋賀県高島市マキノ町海津　海津大崎

高さ1.7ｍ幅2ｍ四方くらいの岩で、海津大崎の少し手前の湖岸にあります。
義経が兄の頼朝に追われる身となり奥州平泉に逃れる時、この土地を通りかかったといわれています。義経がこの岩に隠れたかどうかはわかりませんが、海津付近に上陸し一時身を隠して北国へ逃れていったことは謡曲「安宅」の一節に謡われています。まあ、こんな小さな岩に隠れたなんてないでしょう。
彦根から竹生島へ行き、海津大崎へ出て、マキノまで散策したとき、琵琶湖岸にひっそりとありました。とても隠れるような岩じゃない。