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　河合が考えたことは、間違いなかった。
　遺族の二人は上松町に引っ越した。
　引っ越す前に二人は興信所へ行った。
興信所は、企業や個人の信用や所在、行動等について調査を行う民間の機関だ。
　都内にある興信所を探して、相談するのだった。

　――父親が預貯金をすべてはたいてしまったこと。
　預貯金の通帳には払い出ししか記録がない。現金でどこかへ持っていったのだろう。
　不動産もサラ金の抵当に入ってしまったこと。
　こうしたお金がどういう風に使われたのか？
　多分、誰かに騙されたんだろうけど、そうした記録は一切残っていないこと。
　お酒が好きでよく飲みに行ってたようだけども、どこへ行っていたか、さっぱりわからない。　親の行動がわからないのでどうしようもない事。
　自分たちは住む家もなくなり、長野県の田舎へ引っ越すことにした――

　などを説明したのだ。