さらに走っていると、トンネルに入った。トンネルの途中に分岐点があった。ナビなら左だ。
しかし、トンネルの中に分岐があるのも珍しい。
出た先が梓湖。目の前のトンネルの入り口に野麦街道の文字がある。道路わきに駐車して覗く梓湖も雄大だ。
野麦峠は標高１６７２ⅿ。飛騨（岐阜県）と信州（長野県）の国境にある峠で、この街道は鎌倉街道、江戸街道と呼ばれるように飛騨と信州、江戸を結ぶ古くからの重要な路線なのだ。
「女工哀史の峠」として数多くの小説や 映画となり、人々の記憶に忘れがたい感動的な情景を残している。
　ここから野麦街道をひたすら走る。
奈川沿いの道をひたすら走る。交通量は少ないがけっこう道幅が狭い。そのうちに道は登りにかかる。十時過ぎ、旧野麦街道の標識があった。
ここから１３００ｍほど、旧道が整備されているようだ。まあ、歩く気はしなかった。
しかし、こんな道を昔の人は歩いていたのか。まあ、大変だったろうな。
さらに高度を上げて車は走る。十時半、展望台に着いた。
確かに見晴らしはいいけど、見えるのは山ばっかりだ。周囲は熊笹ばかり。この辺の高度は多分、１６００ｍくらい？車の温度計は気温２２℃と出た。寒いくらいだ。
少し風が吹くと身震いするくらい涼しかった。
ここから少し走って、お助け小屋に着いた。