朝見充彦事件簿(12)
木曽路の女

                 

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脇に大きなワサビの彫刻がある。ああ、こりゃいいや。ワサビ入りのソフトクリームを売っている。うまいよ。
農場の中は広い。うろうろしているうちに5時近くになった。もういいだろう、宿へ行こう。
途中の酒屋のコンビニで今夜のアルコールを仕入れて、今夜の宿〝天満閣〟へといく。

とりあえず部屋に落ち着き、買い込んだビールで汗を流して露天風呂へ行く。

広い露天風呂、いいね。少しぬるめの温泉にのんびりつかるのもいい。大きな湯船を満たす透明な湯は、北アルプス山中に湧く中房より引湯した天然温泉。泉質は単純硫化水素泉で、リュウマチ・神経痛・皮膚病・婦人病などに効能があるそうだ。
温泉を出て、汗を引かせるのにもう一杯のビール。
美味いね。甘露だね。 

翌朝、早くから目が覚めた。朝の五時頃、布団から抜け出して周囲を散策する。辺りは保養所か別荘か旅館だらけ。静かなもんだ。そばを流れる小川の水音がうるさい位だ。なんにもない。
しばらく散策してから朝風呂に入る。
大浴場には誰もいなかった。のんびり温泉につかる。

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