京都の新聞社記者の栗原はその結果を聞いても納得できなかった。
不審に思うのだった。
ついこの前、紫式部の墓の前で女性作家が自殺したよ。紫式部と閻魔大王は小野篁を介して関係があるという話だ。
閻魔大王が絡んでいないか。自殺した女性作家との関係はないのか？ 

北警察署や下鴨署の担当刑事に疑問をぶつけたが、一笑に賦されるだけだった。

……京都の新聞社さん、あまり変な記事を書かないでよ……

　新聞社の上司に言っても、鼻であしらわれるばかりだ。

　どうしよう、考えたあげく、朝見のことを思い出した。あの、名探偵なら、私の言うことをわかってくれるんじゃないかな。以前、京都の事件の時、常識以上の発想で事件を解決してくれたし。
　よし、朝見さんに相談しよう。
さっそく、朝見の携帯に電話した。
なんと、朝見は滋賀県にいた。
　牛若丸のルポが終わって。東京へ帰る寸前だったのだ。
　なんたる偶然！　さっそく京都で会うことにした。