＊

　京都から観光でやって来た悪丸君は福山城にいた。
　福山城っていいね。
　福山城は毛利、浅野、池田などの西国の外様大名を押さえるために幕府は徳川家康の従兄弟水野勝成１９２９年（元和５)を配置し、山陽道と瀬戸内海の海路に睨みを利かせるため福山城を築城させたのだ。天守は御三家でさえ許されなかった五重六階地下一階で、北面の外壁には大砲の攻撃に備え鉄板を張っている。城は本丸を二の丸、三の丸が取り囲む輪郭式の構造である。また本丸南側には伏見城から伏見櫓などを移築したと伝わる。１９６６年（昭和４１)天守、御湯殿、月見櫓が鉄筋コンクリートで再建された城だ。
　美術館もいい。天守閣もきれいだ。大阪城の外国人観光客を見慣れた目には静かでいい。新鮮だ。
　さあ、次は鞆の浦散策だ。