「もしもし、堀越警部ですか？　私、三重県鳥羽署の土田です。先日はオレオレ詐欺の件でお世話になりました。もうすでに警視庁のほうから話が言ってるとは思いますが、池袋に住んでいる井田という男の人が三重県で殺されたんです。
　県警から警視庁に捜査依頼がいってるはずですが、どうでしょう。少し調べてもらえませんか？」
「ああ、そうですか。わたしのところへはまだ、何にも入っていませんが。わかりました。本庁と連絡とってみますよ。また、連絡します」
　それから堀越は本庁捜査一課の岡部警視と連絡をとった。
「岡部さん、池袋署の堀越です。三重県警から。池袋に住んでいる井田という殺人事件の被害者の調査の依頼がきてませんか？」
「やあ、堀越君、久しぶりだな。ああ、ちょうど、今、僕のところへ来てるよ。君に連絡しようと思ってたんだ。いいよ、ちょうど暇だし、資料を持って行ってあげるよ」
「有難うございます。じゃ、待ってます」