朝見充彦事件簿(7)
白鳥が飛び立つ

                 

 (09)

アンコール・ワット 一日目

 五月のある日、朝早く、成田空港へ行く。

 旅行会社のカウンターで今回のツアーの参加者が9名と聞く。このくらいの人数のほうが行動するのに都合がいい。ここの情報でホーチミンからの乗り継ぎ便がなぜか欠航になるという。一便遅れ、ホーチミンでたっぷり待ち時間があるらしい。

11時、ベトナム航空のA300で出発。乗ってすぐ機内食。途中、結構揺れる。現地時間14:20ころホーチミンへ到着する。乗り継ぎカウンターで手続きをしてトランジットのチェックを受け待合室へ。

 ホーチミン空港待合室で待つこと約二時間。実に退屈だ。同行のメンバーはいまだわからず。
 出発の少し前からすごいスコール。一便早ければスコールにあわなかったのに。バスに乗るにも傘はない。バスから飛行機に乗るにも傘の準備はない。ずぶぬれになって機内へ。中は冷房中でぬれた体には少し寒かった。おまけに一便ずれたため双発のプロペラ機に変更。50人乗りくらいか。満席だった。ただし、飛行は順調、快適だ。やがてシェムリアップ国際空港に着く。
 さすがに暑い。久しぶりに暑さを感じる。

 続く