朝見充彦事件簿(6)
赤道直下の楽園

                 

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     第二章 事件発生 

 マレーシアから帰って、ルポのまとめに忙しい日々を送っていた朝見だった。
 一週間ほどかかって完成したルポの原稿をもって、朝見は日本紀行の黒川編集長のところへ行くのだった。
「やあ、朝見ちゃん、ご苦労様。どうだい、楽しかったかね」
「ええ、楽しかったですよ。これがルポです。読んでみてください」
 じっくり読んだ黒川が言った。
「やあ、よくできてるじゃない。これはいいね。来月号に掲載しよう。そうか、現地の総督にもあったのか。再調査の結果がまちどうしいね。
ところで、H旅行社の大川社長にはどうしよう。僕から送っとこうか? それとも自分で行くかね」
「僕が行って説明します。連絡してもらえますか?」
「よし、判った。電話してみるよ」
 大川社長はすぐ会うとのことだった。

 続く