そこから十分ほど走ると車は急に右折し、コリャなんじゃと言うようなところに公園の入り口があった。ここですでに１２時過ぎ。中には食堂の何にもないと言うので屋台で売っていたハンバーグとミネラルウオーターを買い、かじりながら歩く。
　道なき道のような山道を歩いていると突然目の前に滝が現れる。現地の人がたくさん水浴びをしている。周囲にはえさを求めて猿が闊歩し、なかなかいいところ。

　玉木夫婦が言った。「あ、この景色、娘のカメラに写っていたところだ。来てよかったよ。朝見さんありがとう」

　ここまできたら滝の源流を探そうとひたすら歩く。数個の滝を越え、いいかげんくたびれたところで沢に出る。ここで一休み。