朝見充彦事件簿(6)
赤道直下の楽園

                 

 (15)

     三日目 ティオマン島での思いがけない散策 

 翌日はツアーはフリーだった。皆は海で遊んだり、近くを散策したり、ゴルフをしたりして過ごすのだった。
 朝見は現地調査の三人と同行した。
 現場のひとつ、SALANGへ行く。高速艇を借り、現地の総督以下9名で出発する。
この日の海は鏡のように静かで快適な船旅だった。着いた桟橋の付近は透明度というようなものでなく海底の砂までくっきり。そこに大量の小魚が集まり、それを食べるちょっと大きな魚がやってきたり、ゆらゆら泳ぐ魚などが集まっている。
周囲にはリゾートハウスが並んでいる。空港からは遠いがいいリゾート地だ。
 到着してから現地の村長さんの案内で現地視察にいく。
失礼だが、なんか村長さんというよりも酋長といった感じだ。これで娘さんがいてくれれば、♪……酋長の娘♪ていう感じかな。

 続く