池袋署から任意同行を求められた安住はあっさりと黄金崎へ行ったことを認めた。

　それによると、

　黄金崎の事件の前夜、天野芳子と一緒にスナックへ行った。二人は前から付き合っていたのだった。金利の操作も安住の策略だった。
　そして天野から昔話に聞いていた黄金崎へ誘ったのだった。安住は天野がトイレに立った隙に携帯を盗み見て母親の携帯番号を調べたのだ。
　そして翌日、自分は用事があるから電車では行けない、修善寺駅で待っていると言って、天野を誘ったのだった。そこから自分の車で黄金崎へ向かった。平日だ。駐車場も人影は少ない。思ったように歩く人は少ない。　
　そして、天野を先に歩かせ、後ろから歩いた。そして黄金神社からの人の少ない遊歩道で追いつき、隙を見計らって突き落としたのだった。誰も見られていないと信じていたが、まさか、小沢以外の人間に車の番号まで知られていたとは。
　天野女史の殺害、小沢氏の殺害で自分は安泰だと信じていたのに。

　こうして事件は解決した。