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　翌日、大原警部は東京へ向かった。
「もしもし、大原です。今、上中里の駅に着きました。何処で会えるでしょう」
「ああ、そしたら、すぐそばの平塚神社の境内に平塚亭というだんご屋さんがあります。すぐ行きます。五分で行きます。境内でお待ちください」

　平塚神社で会った三人は平塚亭へ行った。
「やあ、いい所ですね。東京にもこんな場所があるんですね。さっそく事情を説明します。朝見さん、一昨日、高松におられたでしょう。その時何か事件に会いませんでしたか」
「え、確かにその日は高松にいました。ああ、ひょっとしたら玉藻公園の件ですか。ちょうど近くにいたんですよ。朝から玉藻公園を散策して、お昼に讃岐うどんを愉しんでいたんです。サイレンを聞いて何だろうと思って、僕もそばまで行きましたが」
「そうなんですよ。前の晩に男が一人、堀に落ちて亡くなりましてね。その前、近くをノロノロと走っていたレンタカーがありましてね。運転してたのは朝見さんでしょう。なにか不審な人物とか、不審なこととか気がつきませんでしたか」