朝見充彦事件簿(3)
因幡の白兎

                 
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 (31)

 遊歩道からの日本海は絶景だ。なんと言う岩かしらないが奇妙な石の海岸だ。
いいね。来るだけの価値はある。

 少しうろうろしよう。灯台と遊歩道をカメラに収めようと、ちょっと歩きにくい、少し危険な岩場の上へ出る。いいな、遊歩道と灯台を一緒に収めるアングルは。
 写真を撮り、さあ戻ろうと歩き出した時、ふと海に眼が行った。

 おや、おいおい、人が浮かんでいるぞ。波に打たれて浮き沈みしている。なんか変だ。岩場を行けるところまで行ってみた。
 おいおい、死んでるぜ。
 あわてて110番する朝見だった。

 思いがけない事件に遭遇した朝見は、それ以上探索する気力がなくなってしまった。
 そして、その足で空港へ行き、東京へ戻ったのだった。

 続く