＊

　由紀は山田浩二と相談して前の日に一緒に出雲へ行くのだった。出雲で何とか山下の隙を見つけて復讐しようと考えたのだった。
　そして出雲市内のビジネスに宿泊して、翌日、昼過ぎに山下の宿泊しているホテルに向かった。　由紀のあとから山田がレンタカーでつけていくのだった。
　ホテルに着いた由紀は、山下に電話した。
「もしもし、うさぎちゃんです。今、一階のフロントに来ています」
「よしわかった。すぐ行くよ。待ってろよ」
　やがて降りてきた山下は、
「よく来たね。さあ、どこ行こう。行きたいところあるかい」
「日御碕に行ってみたいわ。きれいなところなんでしょう。一度見てみたいわ」

　二人はホテルから日御碕へとタクシーで向かった。
　そのタクシーの跡を山田のレンタカーがつけていく。
　その後ろからもう一台の車がつけていたのだ。
　日御碕に夕方着いた。
石積みの灯台では東洋一といわれている「出雲日御碕灯台」はさすがだ。
「ああ、いいわ。来た甲斐があったわ。きれいね。でも、ちょっと、わたし、お手洗いに行きたいの。少し待っててくれる｝
「いいよ、ゆっくりしておいで」
　山下と別れて手洗いに行った由紀だった。