小型車にして正解だった。いつも乗っている車だったら、こんな山道を走るなんて無謀だよ。
　やっと無動寺に着いた。駐車場からお寺の脇の山道を歩くと、羅漢さんがある。ここの羅漢さんはいい。小さな羅漢さんが並んでいる。余り人がいないし、最高だよ。悪丸君の推薦してくれたマイナーで素晴らしい羅漢だ。
　この先、椿大堂の先に福真摩崖仏がある。路上駐車して田んぼのあぜ道を歩いていくと、小さな摩崖仏がある。いいよ、ここは。小さな鳥居がある。高さ一・五メートルか。「四王のくぐり鳥居」なんだって。潜れないよ、こんな鳥居は。
　しかし、ここは気をつけて走らないと見おとすよ。大きな看板があるわけじゃないし、駐車場があるわけじゃないし。
　これも悪丸君ご推薦の摩崖仏だ。
　こんな摩崖仏があちこちにあるんだ、国東半島には。
　まあ、あんまり有名になると大変なことになるだろうが。摩崖仏と言えば有名なのは熊野摩崖仏だがこういう無名なのもいい。
　ここから少し戻って赤根に向かう。
　一帯一路公園からの中山仙峡などは素晴らしかった。目の前の山の上を修験道が走っている。
　行ってみたい気もするけど。でも、あの山の上の修験道には行く気にはならない。遠くから写真を撮ってお茶を濁す。
　今日の宿は赤根温泉、あかねの郷だ。やっと着いた。
　とりあえず、一日目を終わった。いい温泉だね。ここは。おすすめだよ。

　翌日、二日目のルポを開始する。　まず、旧千燈寺跡。素晴らしいね。ここは仁聞菩薩の入滅の地だ。苔むした板のような仁王像。

素晴らしいね。静かないい気持になる。
　登っていくと、仁聞菩薩の修行した山々が見える。でも、ここはいっさい観光地化されていない。一人で歩くのも怖いくらいだ。しばし散策して、そこから五辻不動を巡って、伊美港へ出た。
　なつかしいなあ、ここから姫島行きのフェリーが出てるんだ。姫島での事件が頭をよぎる。
　涛音寮もいい所だよ。通称三階屋は、明治初期の建物としては規模の大きな木造三階建で、天守閣のような外観が特徴だ。また、ギャラリーでは国東半島に在住する工芸家や芸術家約３０名の作品 （創作屏風 、竹工芸、陶芸、筆制作、わら工芸、木工、古布人形、抽象絵画など)を展示・販売している。覗くだけでいい気分になれる。
　その後、伊美別宮社を参拝。ここもいいよ。そのあと岐部へ出てペトロ・岐部の記念館を散策。こんな仏教文化の権化のようなところでも、キリスト教に帰依した人が出るんだ。
　そこから来浦・富来へ出る。富来は富が来る路ということで、ご利益があるらしい。
富来路マラソンがあるのだ。そこの富来城は、秀吉と島津の戦いで、黒田官兵衛の軍が戦ったところ。
宮本武蔵も参戦していて、竹で足を怪我したんだって。
　いまは城跡は面影もないが。
　この先に国東半島最大の国東塔がある岩戸寺をのぞいた。
　やあ、巨大な国東塔がある。きれいなのは長木家の国東塔らしいが。でも、いいね。